仕分けがどうのとか

正直ぜんぜん真面目に追っかけていないというかほぼ何も知らずに「あーひどいなー」とか思っていたのですが、Twitter / ytb_at_twt: 文教予算の事業仕分けに関して多くの人たちが騒いでいるが、何が ...とか見て少し冷静になって考えてみました。

でもまあ、せっかく日本が最先端にいることの研究費を削っちゃうのってもったいないような気はしますよね。「お金が出来たから再開するよー」とかいってすぐ再開できるようなものでもなく、人材とかノウハウをそろえ直すのは難しいでしょうから。

つーかね、経済がこんなんなのが一番の問題であるということだけは強く主張したいです。

日本が学問に敬意を払わない国だなんていうのは、博士号すら持たない中央銀行総裁が出るという時点で明らかなような、とか書こうとしたけどアメリカ以外の国の状況知りませんでした。あう。

真面目な話、お金は有限なので全部に要求された分の額を出すのは無理なのだから、どこかで折り合いを付けないといけないわけで。っていうところで思い出したのが、Moore"Zermelo's axiom of choice: Its origins, development, and influence"で読んだワルシャワ学派のことで……。あれ、あそこではワルシャワ学派と言っていた気がするけど、それだとバナッハ入らないの?うーむ。とにかくポーランド学派だ。
手元にないし読んだのもずいぶん前なのでうろ覚えなのですが、彼らは

  1. 世界に誇れる数学の研究がしたい
  2. でも国の規模も大学の規模も小さい
  3. そのリソースでなんとかするにはジャンルを絞るしかない
  4. そんじゃ集合論とかトポロジーとかその辺で行こう
  5. そのためにジャーナルもいるよね(というわけでFundamenta Mathematicaeが出来た)

という戦略を練って見事成功させたわけですね。
そういう大きなところから見た戦略みたいなのがなければ、リソースが多くても少なくても成功はさせにくいのではないかなぁと。逆にそういうのに基づいた縮小ってのはありだよなぁと。
まあ、今回はそういうんじゃなくほぼ研究は一律縮小みたいでしたが。

とか思ったりしました。

そういえば、財政赤字に関しては負けていないアメリカは、「green jobはアメリカの将来のために不可欠」とか言っちゃって大盤振る舞いして、「研究費とかすぐに使われるものじゃないんだから景気刺激になんないじゃん!」とかいうツッコミを受けているようですが、良くも悪しくもこの国はそういう夢を基礎にしているんだなぁとか。

なんとなく終わる。